10月15日に行われた県高校女子サッカー選手権決勝。新人戦、県総体に続き3冠を目指すコザと、2年ぶりの優勝を狙う美里が激突しました。

コザ高校 幸地梨沙主将
「夢では勝つ夢を見てきたので、朝起きた時から今日は自分のための1日だなと思って、コザ高校が優勝する姿を沖縄県全体に見せつけたいと思ってここに来た」
今年冬の新人戦、夏の県総体を制し、残すは選手権の頂点のみとなったコザ。学校史上初の『3冠』を目指す最強世代です。良いイメージを持って会場入りしたキャプテン・幸地梨紗は、この日が18歳の誕生日。
コザ高校 幸地梨沙主将
「記念すべき18歳なので、自分が決めてこのチームに貢献して優勝したいと思っています」
対するは、2年ぶりに選手権決勝に上がってきた古豪・美里。
決勝までの4試合で35得点と抜群の攻撃力を誇る一方、冬の新人戦は人数が不足し合同チームで出場するなど、苦境を乗り越えてきた泥臭さも持ちます。

美里高校 喜友名杏実主将
「美里全員で出られることがいいので、合同ではなく人数も揃ったのでそこは嬉しい。みんな調子も良くてテンションも上がっているので、絶対に勝ちます!」
ボルテージが上がる両チーム。まず立ち上がりに積極的な姿勢を見せたのはコザでした。
10番の新屋敷が早々にゴールを狙います。
一方の美里。キャプテンでセンターバックの喜友名が自らボールを運ぶと、センタリングはわずかに合わず、コザがボールをクリアするなど一進一退の攻防が続く前半はスコアレスで折り返します。
互いに先制点がほしい後半立ち上がり、均衡が破られます。

前半にもおしいシュートを放った、コザ10番の新屋敷がペナルティーエリアの外から狙いすましたロングシュート。キーパーの頭上を超え、ゴールネットを揺らし、待望の先制点を奪います。
追いつきたい美里も、途中交代の仲宗根琉奈が1人で持っていきますが、コザの守備の網にかかります。攻撃に転じたい美里でしたが、守備のもつれの一瞬の隙をつかれ2点目を失います。

コザ3年 名幸結衣選手
「相手のサイドバックはずっと狙っていたので、相手が油断していると思って行きました」
2点ビハインドの美里もカウンターから山崎。ドリブルでペナルティーエリアまで運びゴール右隅を狙うも、キーパーに止められ堅いゴールをこじ開けられません。

残り15分で2点リード、ここからはコザの怒涛の得点ラッシュ。照屋ゆずりと、この日2点目、新屋敷花がゴールを決めて4対0と美里を大きく突き放します。
そして止まらないコザはアディショナルタイム。試合前の宣言通り、あの選手が魅せました。
ゴール前の混戦、キーパーがこぼしたボールを押し込んだのは、決勝戦に誕生日を迎えたコザの幸地梨沙主将。自身を祝福するバースデーゴールを飾り、5対0でコザが美里を下し、県大会3冠を達成しました。

コザ高校 幸地梨沙主将
「意地でも1点は取ろうと思っていました。自分がというよりはチームでとった3冠であって優勝なので、良いチームで良い環境でサッカーができたことに感謝したい」
一方、敗れてしまった美里も、沖縄県2位として九州大会に出場します。
美里高校 喜友名杏実主将
「悔しいです。勝てると思ったけど、作戦外なところが出たりして、悔しさしかない。まだ課題がたくさんあるので、日頃の練習からもっと気合を入れて、体幹も強くして、九州をぶっ倒しに行こうと思います」
最後は恒例の両校合同の写真撮影!互いに九州大会での健闘を誓いました。