防衛省はアメリカ空軍が現在鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地に配備している無人偵察機『MQ9』8機を、来月から嘉手納基地に移転させる計画を明らかにしました。

防衛省などによりますと、アメリカ空軍は鹿児島県にある海上自衛隊鹿屋航空基地に配備している無人偵察機『MQ9』8機を、来月から嘉手納基地に移転させる予定です。

これを受け、10月6日午前には嘉手納基地のある北谷町、そして午後には沖縄市と嘉手納町に防衛省の関係者が訪れ、配備に関する具体的な部隊運用などについて説明しました。

北谷町などによりますと防衛省は、鹿屋航空基地での運用は1年間の期限付きだったとしたうえで、嘉手納基地への移転は「南西地域の情報収集の強化が目的」と説明したということです。

また嘉手納基地での運用期限は「期間を限定するのは現段階では難しい」として、無期限の配備となるとの認識が伝えられました。

渡久地北谷町長
「更なる基地負担の増大というのは容認できるものではない。配備されたときにはしっかりと注視していかなければならない」

桑江沖縄市長
「東シナ海の状況など、大変な脅威があるという状況にあると私自身は認識をしているし、そこで自衛隊あるいは米軍が日米安全保障のために必要な情報を収集するというのは理解できる」

無人偵察機『MQ9』はことし8月、鹿屋航空基地で滑走路をオーバーランする事故を起こしていて、およそ1か月半運用を停止していましたが、事故原因が明らかにされないまま鹿屋基地で5日から飛行を再開しています。

アメリカ軍は今月中旬ごろから機体や機材の搬入を進め、来月にも本格的な運用開始を予定しています。