「承認は困難」だとした知事の判断に宜野湾市長らが明確な判断を求める一方、県民からは知事の判断を支持する声が聞かれました。

島袋大議員(自民)
「知事、あなたは行政の長としてではなく、政治家として自らの保身を最優先したわけであります」

県議会一般質問初日となった5日、野党会派の自民党が一般質問にたち「知事の結論は大きな禍根を残す」と述べ知事の判断を批判しました。

一方、普天間基地を抱える宜野湾市の松川市長はー

松川宜野湾市長
「先送りになったことに関しては残念に思っています。明確に判断してはいただきたかったなと。その判断をした上で、そのことに関して説明責任を果たしていただきたかった」

松川市長は「承認は困難」だとした知事の判断について、最終的な結論を注視していく姿勢を示し、国による代執行については「スタートすれば(普天間基地返還までの)期間を縮めてもらいたい」と述べました。

工事が進む辺野古を抱える名護市の渡具知市長はー

渡具知名護市長
「県知事の権限に属する話で、今回このような事情になっていると思っている。私自身からそのことについての意見は控えたい」

知事の判断に県民はー

豊見城市民
「私はもうそれでいいと思います。私たちの気持ちがね、全部表れていると思う」

名護市民
「承認しないということを言ってほしかったですけど、裁判になると即答できない知事の気持ちも考えると仕方ないというか、あの決断しか今のところできなかったのかなと思います」

名護市民
「どうしても粘ってでも、沖縄県民の意向を通してもらいたいという趣旨の判断だと思っていますので、知事の反応はね、もっともなことだと思います」

宜野湾市民
「知事の判断はそれは正しいことですよ。だからと言って、国からの、なんていうの圧力で、無理じゃないですか。どんなやっても勝てないですよ」

2019年、辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票を実現させた元山仁士郎さんは、県の主張が審理されなかった裁判を問題視した上で、次のようにコメントしました。

元県民投票の会代表 元山仁士郎さん
「辺野古の新基地建設に対して、まだまだ疑問に思っている方や『反対だ。これは止めてほしい』と思っている県民が多くいる中で、行政のトップとしても、それを判断することが出来ないと、覚悟を決めて判断されたというのは、本当に大変なことだったと思うが、私としては格好いいなと思います」

また、4年前に示された県民の民意がいまだ国に届かない現状については。

元県民投票の会代表 元山仁士郎さん
「私たちも『仕方ないんじゃないか』と、諦めそうになるところも自分自身もあるが全然仕方なくないし、改めて知事の判断や日本政府、国土交通省、防衛省がいっていることを、考え直すことがあってもいいんじゃないかと思います」