5月に入り1日あたり2000人前後の感染者が確認されている沖縄県。ことしに入り、妊婦の感染が急増する事態に陥っています。県によると妊婦の感染は2020年は7月から12月までの5か月の間に25人程度だったものの、21年は1年間で約400人。しかし今年はオミクロン株の影響で、妊婦は1月から5月20日までの5か月間で約1300人と過去最大級の流行となっています。

県の宮里義久感染対策統括監は「妊婦が感染すると(医療機関が)新型コロナの対応と母体管理が必要になる。感染者がこれ以上増えると周産期医療の提供体制に負担が生じる可能性がある」と危機感を示す中、実際の医療現場では綱渡りの状況が生まれています。

沖縄県西原町の琉大病院では5月に入り連日、新型コロナに感染した妊婦の分娩が行われるなど緊迫した状況が続いていて新生児治療室=NICUもこれまでの2床から5床に拡大して対応に当たっていますが追い付かない状況だといいます。また医療従事者の欠勤も相次ぎ病院では先月から分娩の受け入れを停止せざるを得ない日も出てきていて現場の医師は危機感を強めています。

琉大病院 金城忠嗣医師
「今後状況が悪化すると懸念されることはお産難民が出るというところです。スタッフも感染して分娩施設で分娩を見られないところが同時多発的に出てくるとお産ができなくなることが心配」

沖縄県内の新型コロナ妊婦の分娩対応は琉大病院と中部病院の2か所のみで、那覇市立病院などその他の病院でも受け入れに向けて調整をし始めてはいますが、まだ対応は始まっていません。

妊婦が感染した場合、お腹の子どもが感染する母子感染はほとんどないとされていますが、妊娠後期や高齢出産、基礎疾患や糖尿病などを患っている場合は重症化のリスクがあるとされています。また感染中の分娩は帝王切開になる可能性も高くなるとしていて妊婦やその家族は感染対策を徹底して欲しいと呼びかけています。