教職員は船に乗らず、船長らと生徒で海へ

そして当日、前半組の生徒18人を乗せたボートが辺野古沖で転覆しました。担当の教員は後半組として乗船する予定で、前半組のボート2隻には教員は同乗していませんでした。報告書は、その結果「航行中のボートにおける安全管理の全てを船長及び乗組員に任せることとなり、同志社国際高校は、航行中のボートにおける生徒の安全管理を全く行わなかった」と記しました。

2025年度(今年3月16日・事故当日)の「辺野古コース」の様子(遺族提供)

報告書はまた、このプログラムの実態をめぐり、いくつかの重要な事実を認定しています。

航行中の2隻では、生徒に「操縦体験」をさせていました。「船舶免許を持っている船長が監督している場合、誰でも船を操縦できる」から、という金井船長からの提案でした。生徒数人が船を加減速するスロットルと、進行方向を決めるハンドルを操る間、金井船長は生徒の横で見守っていました。時間はおよそ10分間。その後、港へ戻ろうとした船は、転覆した海域へと進んでいきます。

事故直前の状況についても、報告書は生徒たちの証言を詳細に記録しています。ボートは外洋を回って港へ帰ろうとしました。波が激しくなり、生徒たちは「これやばいんちゃうん」「沈没するかも」と恐怖から不安の声をあげていました。しかし、教員が同乗していなかったため、生徒たちの不安を受けて航行中止を進言できる人は船上にいませんでした。