Aが赤ちゃんを殺した5日後、自宅で草むしりをしていた女の家族が、廃タイヤの上に、見覚えのない黒い布を見つけた。
不気味に思いながら触ると、柔らかい感触があった。
「生き物がいるかも」
怖くなって一度その場を離れたが、恐る恐る中を確認すると、赤ちゃんの足が見えた。震えながら警察に通報した。
殺人罪で裁判員裁判に
殺人罪に問われた被告となったAの姿は、2025年11月、那覇地裁の法廷にあった。
子どもの死を悼む意味があったのか、Aは、黒いシャツに黒いズボン、黒いマスクという出で立ちで現れた。裁判ではAの母親、交際相手も証言台に立った。
Aは赤ちゃんを殺したこと自体は認め、裁判の争点は「刑の重さ」だった。
なぜ、わが子を殺してしまったのか。それは回避できなかったのか。裁判で何度もその理由について問われたAはこう述べた。








