筆者の母・ジョアナを抱きかかえる祖父・リー

消えた祖父を探した母

母ジョアナは、「ハーフ」。
かおるという日本名も持つ。3歳のころ、「いじめられるから」という理由で祖母が与えたそうだ。

和枝は幼いジョアナに、祖父・リーは交通事故で死んだと言ってみたり、ベトナム戦争で死んだと話したり、曖昧な説明していた。

母・ジョアナ（58）
「中学校のときに先生が『交通遺児の子たちのために支給される奨学金がありますよ』って、あなたも該当するんじゃないの、と書類を持たせたときに、『（和枝は）いやあんたのお父さんはこれじゃない』という感じで。でも亡くなってるよね？ と疑問だった」

母・ジョアナ（左）に和枝は「リーは死んだ」と話していた

そして22歳の頃、和枝に思い切って尋ねると、「死んだ」はずの父・リーが、実は生きているかもしれない、と聞かされた。