3年ぶりに開催されたツール・ド・おきなわ。国内外からトッププロが集ったチャンピオンレースは、大熱戦となりました。
沖縄本島北部やんばるを舞台に開催される国内最大級の自転車の祭典、ツール・ド・沖縄。新型コロナの影響で2年連続中止となっていましたが、今年3年ぶりの開催となり、賑わいを見せました。
中でも、国内外からトップ選手が集う男子チャンピオンレースは県勢も地元の舞台で躍動を誓っています。

キナンサイクリングチーム 新城雄大選手
「久しぶりに戻ってこられたこのレースで応援してくれる地元の方々がたくさんいるので思いは強いです。勝ちたいと思っています」
愛三工業レーシングチーム 當原隼人選手
「新城雄大さんが沖縄出身で強いのでそこは地元民としてマークしますしコース自体も合っているので僕自身も狙っていけたら」

国内最長、210kmの長丁場。スタート時には雨も降る厳しいコンディションの中、各レーサーともやんばる路を駆け抜けていきます。
26km地点、宇都宮ブリッツェン宮崎泰史が抜け出しにかかりますが、集団は続かず。ロードレースでは厳しいとされる単独・一人旅で100km以上も逃げを続けます。
メイン集団に10分以上の差をつけレース中2回の山岳ポイントを通過。山岳賞の獲得を決めます。


しかし後半、残り65km地点でトップが交代。レバンテ富士のバトムンク・マラル・エルデンが首位に躍り出ます。
レースは後半に入りここから激しい首位争い。
残り32km。メイン集団がトップに追いつくと、激しいアタック合戦が繰り広げられます。八重山農林高校出身の新城雄大も果敢にトップに食らいつき意地を見せます。
しかし、勝負所・アップダウンの中、互いに出方を伺い、駆け引きが激化。
徐々に集団はふるいにかけられ大混戦のまま、レースは最終盤へ。

残り10kmを切り、最後に抜き出たのは、チーム右京のプラデス・ベンジャミ。持ち味のスピードを生かし最後の下りを通過。
5時間13分37秒で熱戦を制し、嬉しい大会初優勝を飾りました!
また県勢では、愛三工業レーシングチームの當原隼人(とうばるはやと)が、5時間14分34秒。12位でフィニッシュ。途中先頭に立つなど盛り上げた新城雄大は、最後のスプリントで意地を見せ17位でフィニッシュしました。
キナンサイクリングチーム 新城雄大選手
「本当に悔しいです沖縄県のみなさんが応援してくれて感謝したいけど勝ちを持って帰れなかった。また来年以降の僕の活動を見守ってほしい」
そのほか、大会では地元保育園児による三輪車競走や市民レースなど、年齢や実力に応じたイベントが開かれ、3年ぶり開催となった自転車の祭典は、大いに盛り上がりを見せました。県勢では2008年の新城幸也さん以来の優勝はなりませんでしたが、各選手久々となる地元のレースで雄姿を見せました。
また沿道からの声援もあり、3年ぶりの大会も賑わっていました。