スカートのポケットに入れていたのは、お金。

▼當銘トヨさん(92)「これですね。いっぱいでした、ポケットに。こんなして膨らむぐらいいっぱい入っていました」

母は、大金をハンカチで包み、娘に託していました。

▼當銘トヨさん(92)「破片もこれで返してからに、これのおかげでね。お金の関係で跳ね返ってからに、自分は無傷だったんですよ」

トヨさんの孫 小橋川千裟さん「私達も昨日見ましたね。この命を助けたお金っていうのは」
トヨさんのひ孫 小橋川桜夢さん(中1)「昨日知った事実、びっくりしました」

トヨさんは、さらに南へ逃げる途中で米軍の捕虜となり、戦場を生き延びました。

――今年は戦後80年、今改めて思うことは

▼當銘トヨさん(92)「いつでも思ってますね、お父さんのことは。生きていたらねって。夜もぐっすり寝たことはないですよ、もう、あれこれ思ってからにですね」

戦死した父を思い、涙をみせたトヨさん。普段みせない表情が、ひ孫の心に刻まれました。

▼トヨさんのひ孫 小橋川桜雅さん(小4)「これ、泣いているの?」
▼當銘トヨさん(92)「悲しくなって泣いている。思い出したら悲しくなるんだよ、桜雅」