春夏通じて甲子園初出場を決めたエナジックスポーツ高等学院は、去年夏の沖縄選手権でも決勝まで駆け上がり、“伝統校” 興南をあと一歩のところまで追いつめた。延長タイブレークの末に惜敗したが、高校野球らしからぬノーサイン野球の斬新なプレースタイルで話題となった。

2022年に創部されたエナジック野球部は、本島北部・名護市のなかでも過疎地域とされている東海岸地域に練習拠点を置く。

全員が寮生活を送り、24時間共同生活で、野球に打ち込む。2008年に浦添商業で夏の甲子園ベスト4に輝き、美里工業でもセンバツ出場を果たした神谷嘉宗監督が指揮を執る。


神谷嘉宗監督(2024年の取材)
「当時色々な施設も何もないところに、この子たち15人が来てくれて、それが一番ありがたいし、ずっと感謝してますね」
「エナジックに来てからこの子たちは1度もサイン出したことないんですよ。1年から。この子たちもそうだし、私としても集大成の大会だという気持ちで取り組んでいます」

▼砂川誠吾主将(きょう)
「(センバツ出場決定に)ほっとしたという気持ちが一番」「ノーサイン野球を高校になってやってきて、どんな野球なのかとか、勝てるのかとか不安はあったんですけど、自分たちがやってきたことは間違っていなかった」

砂川誠吾主将(2年)


去年の秋季高校野球でも快進撃。大分2位の柳ヶ浦に4対2で勝利して決勝に進出。決勝では沖縄尚学に敗れたものの、創部からわずか3年で躍進し、初の甲子園出場となった。