大分県中津市の公園で遊んでいた小学生3人。突然、近くにいた高齢の男性が倒れました。すると3人はとっさの判断でそれぞれ行動し、見事な連携で男性を無事救助しました。
男性を救助したのは中津市立小楠小学校6年の小島劉才さんと杉山流月さん、木庭蒼太さんで、同じクラスの仲良し3人組みです。
ことし9月7日午後5時半ごろ、3人は市内の公園で遊んでいたところ、遊具の近くで倒れている70代の男性に気づきました。

小島さん:
「ちょっと怪しい走り方で心配になって振り向いたら倒れていてびっくりしたので助けたいと思った」
男性は倒れる直前まで、公園内で走ったり歩いたりしていて、子どもたちはその時から直感で大丈夫か心配していました。
小島さんは倒れた男性のそばで声掛けをする一方、ひざを擦りむいていたので、公園の水道水で傷口を洗います。
そして杉山さんと木庭さんの2人は公園のすぐ向かい側にある病院に走ります。受け付けは閉まっていましたが、時間外の窓口を訪れて状況を説明し、「助けに来てほしい」とお願いしました。

事情を聞いた看護師が車いすを持って公園に駆けつけ、男性を病院に連れて行きまました。男性は熱中症とみられていて、3人の的確な判断もあって命に別状はありませんでした。
小島さん:
「傷口を洗い、肩をもみながら名前や年齢、なぜ倒れたのかを聴きながら助けを待っていました。『ありがとう』と言ってくれたから良かった。人助けで賞状をもらえて気持ちがいい」
木庭さんと杉山さんも「これからもこういうことがあったら助けていきたい」と話していました。
とっさの行動で男性を救った小学生3人。中津警察署の河野康成署長は11日、学校を訪れ、全校児童を前に感謝状を手渡し、「やさしい気持ちと勇気のある行動が困っている人を助けた。みなさんも周りの人をおもいやれる人になってほしい」とたたえました。
