■役員廃止…できる人ができる時に活動するスタイルへ
大分市で改革を進めているPTAがあります。城南小学校のPTAでは、3年前から保護者に入会の意思確認を始めました。すると、加入率が100%ではなくなり、少しずつ活動を見直すことにしました。
(城南小学校PTA・阿南定行会長)
「当番制になると縛りが大変なので、みんなができる時に活動できるように全員にタスキを配っています」

登校の見守りについては当番制をやめ、タスキを会員全員に配布。できる人ができる時に見守るスタイルに変更しました。さらに、連絡やスケジュールの管理はスマートフォンで行い、手間を省きます。

(阿南会長)
「紙にする、印刷する、それを配るという作業がコストなので、みんなの手間暇もなくなるし、見たいときに予定を確認できる」
クラス単位で選出する役員も廃止し、運動会の手伝いなど学校行事のサポートはそれぞれ協力者を募るスタイルにかえ、執行部は希望者が担っています。
(執行部参加者)
「いろいろ情報をうかがって、これだったら自分でもできるかなと」
「執行部でもできる時にきてする。前ほど必ずしなければならないというわけではないので楽しく活動出来ている」

一時的に減少した城南小PTAの会員数は積極的な情報発信の効果もあって、このところ増加傾向となっています。
(阿南会長)
「(活動に)誤解を受けている部分が結構あったと思う。2年前から行った改革としては、活動の見える化なのでこれだったら私もできるねっていうのがすっと受け入れられていると思う」
保護者の考え方の多様化などを受けて、大分市PTA連合会では3年前から「あり方検討委員会」を立ち上げ、時代に即したPTAを目指して研修会などで情報を共有しています。
(大分市PTA連合会・平本泉会長)
「実はPTAはそこの学校の特色や規模など、いろんなものがあり、基本的に正解はない。そこの保護者がそんなに大変ではなくやってよかったねって言える活動に切り替わっていくのが一番ベストな形だと思う」

制度開始から70年以上が経過したPTA。時代の変化に合わせ持続可能な形への模索が続いています。