大分県別府市で発生した大学生死亡ひき逃げ事件は未解決のまま1年が経とうとしています。指名手配されている八田與一容疑者の逮捕に向けて、支援の輪が広がっています。
別府市に拠点を置く「デザインオフィスラフ」代表のYUKIさんは事件の解決に協力するため、情報提供を呼びかけるカードを無償で作成。指名手配されている八田與一容疑者の写真やイラスト化した地図などをわかりやすく載せています。
(デザインオフィスラフYUKI代表)「逃げ得は許されないしもう本当に一刻も早く捕まってほしい。手助けができたらという思いで作成した」

この事件は去年6月29日の午後7時45分ごろ、別府市野口原の県道で八田與一容疑者が運転する軽乗用車が信号停止中のバイク2台に追突。大学生2人を死傷させてそのまま逃走したもので、警察はひき逃げの疑いで公開捜査しています。事件発生から1年が経とうとしていますが、八田容疑者の足取りはつかめていません。
(デザインオフィスラフYUKI代表)「チラシやポスターは全く効果がないとは言わないが、僕たちが見ている風景と一緒で目に入っても何も感じなくなるかなと。カードはすぐに確認できるツールとして使える」


YUKIさんが協力しのは2年前に難病と診断され、その時に周りから支えられたことがきっかけです。
(デザインオフィスラフYUKI代表)「最初難病って言われた時はやっぱりショックでしたし、その時に周りのみんな家族や妻が支えてくれた人からされることってうれしいじゃないですか。ということは自分が人にすることも喜んでもらえる」
YUKIさんはカードの置き場の交渉も行いました。1人でも多くの人に手に取ってもらうため、人が集まる商業施設などに交渉し、今では別府市と八田容疑者の自宅がある日出町で配られています。
(トキハインダストリー日出町店・阿南哲雄店長)「たくさんのお客さんが毎日いらっしゃるので情報が少しでも上がってくるということが期待できるんじゃないかと考えている。早期解決し、お客さんや関係者の方が安心できるといい」
YUKIさんはほかにも企業にも出向いて事件の概要を説明し、社員1人1人にカードを配布。2000部刷ったカードはYUKIさんの手元にわずかしか残っていません。
(デザインオフィスラフYUKI代表)「1人が動くことで周りが動く周りが動くことでその輪がどんどん大きくなっていっていち早く情報をつかんで逮捕につながることができればいいなと思う」
カードに込められたYUKIさんの思い、事件の解決に向けた支援の輪が少しずつ着実に広がっています。
※大分県別府市大学生死亡ひき逃げ犯、八田與一容疑者(当時25歳)、身長約175センチ。懸賞金500万円。情報提供先は別府警察署0977-21-2131