こどもの日恒例、大分県玖珠町の日本童話祭が今年は4年ぶりに通常規模で開催されます。コロナ禍前の本来の姿に戻る祭りの成功に向けて、地元では町をあげて盛り上がりをみせています。
大空を泳ぐジャンボこいのぼり。日本童話祭は毎年5月5日の子どもの日に開催され、県内外からおよそ5万人が訪れます。

4年ぶりに通常開催 高まる地元の期待
4年ぶりの通常開催となる今年、町の人たちの思いもひとしお。この日はメインの三島会場で運営委員会の事務局長として祭りを支えてきた秋山泰士さんがステージの設営をしていました。
(日本童話祭三島会場 運営委員会・秋山泰士事務局長)「童話祭というとみんな心がうきうきしますね。こいのぼりと一緒ですよ」

玖珠町出身で日本のアンデルセンと呼ばれた童話作家、久留島武彦。
久留島武彦の生音「難しい言葉で考えるよりもチャンスという手軽な言葉で解釈してもらいたい」
日本童話祭は口演童話で全国行脚した久留島の児童教育への思いを後世に伝えようと1950年に始まりました。

(秋山泰士さん)「子供が育たなければ未来がない、日本の将来がないと久留島さんは言われた。子どもたちを祝っていくのが非常にいいのではないか」
しかし、コロナの影響でこの3年は中止や縮小開催に…
地元の塚脇小学校では6年生が祭りでソーランを披露します。コロナの影響で運動会以外は踊る場がなかったこどもたち。所作の一つ一つに熱がこもります。

(児童)「久しぶりにやったけど、少し間違えたけどたのしかった」「皆が見てるからがんばりたい」「塚脇小学校の6年生はすごいなと見られたい」
また、一時途絶えたものの地元の人の努力によって継承されている古後神楽。舞い手は神楽好きの高校生が務め、夜遅くまで稽古を積み伝統文化を受け継ぎます。玖珠町では、今年はコロナ禍前の人出に戻ると見込んでいます。
(日本童話祭三島会場 運営委員会・秋山泰士事務局長)「ここに人があふれてよかったとやっている人も来ている人も喜びあい、楽しむ童話祭が希望なので、がんばっていきます」

郷土の先人の思いを伝える日本童話祭。4年ぶりの通常開催に地元の期待は日に日に高まっています。