「やれる対策はすべてやった」と語る鈴木さん。その一方、高度な防疫対策を講じる大手の養鶏場でも発生している現状に一抹の不安を感じています。
(鈴木明久会長)「ウイルスは目に見えないから実際死んでみないとわからない。北で出る、南で出る。いつどこで出るかわからない」
感染防止対策として県は去年10月、県内の養鶏農家151戸に消毒用の消石灰を配布。シーズンの冬場を前に配ったのは初めてです。このほか国内で発生が確認されるたびに農家へ情報を提供するなど予防の徹底に努めています。
(県畜産振興課・尾形長彦さん)「今シーズンについては過去の発生よりも多く出ている。感染を出さないというのが一番の大前提。情報提供または注意喚起の呼びかけを行っていきたい」
1日に10万個の卵を生産する鈴木養鶏場。もし発生すれば全ての鶏を処分せざるをえなくなり、最悪の場合「廃業に追い込まれる」と危機感を持っています。
(鈴木養鶏場・鈴木明久会長)「もちろん廃業。お得意さんは全部なくなる。卵を供給できないから。55年もやってきているのでなんとか乗り切ろうという思い」

全国的に長期化の様相を呈している鳥インフルエンザ。「何としても養鶏場を守り抜く」という強い思いと覚悟を持った生産者の厳重な警戒が続いています。