佐賀関の大規模火災で自宅が被害にあったものの、被災した地元の友人や知人の支援にあたる男性がいます。発生から9日で3週間。復興に向けた思いをお伝えします。

大分市佐賀関の火災現場となった地区に長年暮らす渡辺忠孝さん(65)。11月29日、立ち入り規制区域の一部が解除されたことで、避難所生活だった渡辺さんも自宅へ帰ることができました。

この地区では多くの家屋が全焼。渡辺さんの家は延焼を免れましたが、瓦に飛び火し網戸が破損するなど被害がありました。火事でふるさとの光景は一変しました。

(渡辺忠考さん)「子どものころに通った道も、皆と遊んだ場所も、なにもかも本当になくなりました。小さな脇道に入ってかくれんぼしたりとか、追いかけたりとか、鬼ごっこしたりとかやっていたんですけど、その場所も分からないぐらい壊れてしまった」

渡辺忠考さん

生まれも育ちも佐賀関の渡辺さん。今はボランティアとして毎日避難所に通い、ここに身を寄せる親類や知人のケアにあたっています。全員が避難所を出て新しい場所で生活を始めるまで渡辺さんは活動を続けるつもりです。

(渡辺忠考さん)「私が12日間避難所で生活した時に、皆さんにたくさん助けて頂いて、今度は私が家に帰ったから、次は役に立てるのではないかと思って。家が残って言ってくれることも本当はうれしいことなのかもしれないけど、これだけの数の家がなくなってしまったこともあり、素直に喜べない」