法改正への期待と突きつける問い
一方で、危険運転致死傷罪のあり方についても議論が進んでいる。「基準が曖昧でハードルが高い」との声が上がり、法制審議会で見直しに向けての協議が続いている。数値基準の導入には賛否両論あるが、長さんは今後の抑止力になることを期待している。

長さん:
「弟は50年生きてきて、命の最期をあの交差点に向けて今まで50年生きてきたのかと思ったら本当に悔しい」
「そんな事故が当初、過失で済まされようとしていたということ、それがまず最大の問題です。『仕方ないね』で終わる遺族は決していません」
「きちんとした判断がなければ事故は繰り返してしまうと思います。裁判の行方ももそうですが、この事故のことを多くの人に知ってもらい、考えてもらいたい」
長さんの静かな怒りと深い悲しみの声は、今も交差点に響いている。