大分空港で去年1月、着陸中の小型機が滑走路を逸脱した重大インシデントについて、運輸安全委員会は31日、訓練生がラダーペダルの操作をためらい、教官の機長も操縦を交代しなかったことが原因と推定されると公表しました。

この事故は去年1月28日午後、本田航空の小型機が着陸する際、滑走路を逸脱して緑地帯で停止したものです。乗っていた訓練生と教官ら3人にけがはありませんでした。

31日に公表された報告書によりますと、小型機は左からの横風を受けた状況で接地し、蛇行しながらの滑走になったと考えられるとしました。

その上で、進行方向が左側に偏った際、訓練生がラダーペダルの操作をためらい、的確な対応操作が行われなかったと指摘。さらに、教官の機長も「訓練生が対応可能」と判断し、操縦を交代しなかったことが原因と推定されるとしています。

運輸安全委員会は本田航空に対し、教官業務を含め、安全を最優先とした計画を策定し、訓練を実施する必要があると指摘しています。