大分県内は統計開始以来、初めて6月に梅雨明けを迎え、本格的な夏が到来しました。今年は台風が平年より多くなる予測もあり、注意が必要です。こうした中、大雨や台風に備え、30日、自治体職員が災害復旧に関する手続きなどを学ぶ研修会が開かれました。

連日猛暑が続く県内ですが、今後特に注意が必要なのが台風です。日本気象協会によると、今シーズンは例年より日本列島の近くで台風が発生する傾向にあり、気象予報士の若林菜友さんは「特に8月は台風が平年並みか、それ以上に接近する可能性が高い」と指摘します。

県内では2024年度台風や大雨により、農地や農業施設で3915か所に及ぶ被害が発生し、被害総額は100億3000万円にのぼりました。

甚大な被害を繰り返さないために、30日、大分市で自治体の職員などを対象とした災害復旧に関する研修会が開かれました。参加者は災害復旧に必要な手続きや査定方法、さらに現地調査での注意事項などを確認しました。

研修に参加した別府市の職員は「多くの現場を見てその場に応じた測量が出来るように、きょうしっかり学びたい」と意欲をかたりました。また、農業が主要産業の豊後大野市の職員は「市民に貢献できるよう今回の学びをいかしたい」と話しました。

一方、県も防災のアプリの活用などを通じ、日頃からの備えや災害時の避難行動を確認するよう呼びかけています。

(県防災危機管理課・生野真樹さん)「災害はいつ発生するか分かりません。避難ルートやハザードの確認、そして避難の行動計画は日頃から家族や大切な人と話し合っておくことが需要です」と強調しました。

特に8月は台風接近の機会が増えるとの予測もあり、県は引き続き、大雨や災害に対する注意を呼びかけています。