被災した店舗の中には商店街の空きスペースなど、別の場所での営業再開を目指すところもあります。商店街で60年続く茶屋を営む徳丸香枝さん。火事で店舗兼住宅が全焼しました。その後、同じ商店街内で火災被害を免れた空き店舗を借り、1月中の営業再開に向けて準備に追われています。

松田玉香園茶舗 徳丸香枝さん:
「前の床屋さんがそのまま辞められていたので、片付けで1か月かかっている」

現場に設置されている大きなボード。そこには被災した人たちに向けた応援のメッセージが数多く寄せられています。

徳丸香枝さん:
「最初は怒りばっかりでしたからね。『なんで?なんで?』から入って、みんなに腹が立っていた。でもみなさんの励ましがめちゃくちゃうれしくて、あのボードもそうですけど、読んでたら『がんばるしかないよな』」

創業時から店を見守ってきた大事な看板は焼失を免れました。父から店を継いで21年目を迎えた徳丸さんは今、気持ちを新たにしています。

徳丸香枝さん:
「『こんちくしょう』と思うこともありますけど、大多数の人は味方。だからそこは本当にありがたいし、早く店をスタートしたい。いまその気持ちでいっぱいです」

商店街の再建には多くの課題がありますが、そうした厳しい状況の中でも復興に向けた歩みは少しずつ進んでいます。