(旧優生保護法被害大分訴訟弁護団・徳田靖之代表)「勝ちましたよ。これ以上ない形で全面的に勝ちました」

旧優生保護法をめぐり大分県内の女性2人が国に損害賠償を求めた訴訟。大分地裁で20日和解が成立し、国と原告側が和解の合意書に調印して以来、全国で初めての和解となりました。

48年間にわたって障害のある人たちに不妊手術を強制した旧優生保護法。最高裁が今年7月、旧優生保護法を「憲法違反」として国の賠償を認め今月13日には国と原告側で和解に向けた合意書が結ばれています。

県内では去年から知的障害のある女性2人が国に損害賠償を求めて提訴していました。

大分地裁で行われた20日の弁論では国側が「原告2人を傷つけたことを重く受け止める」などと口頭で謝罪。原告側は謝罪を受け入れ和解が成立し、公開の場で和解条項が読み上げられました。国は2人にそれぞれ1500万円の慰謝料を支払います。

裁判後の報告集会

(大分訴訟弁護団徳田靖之代表)「勝ったことの意味が現実に伝わるためにはこれからこれだけ深刻な被害を受けていながら声を上げられていない方々にこの大きな戦いの成果をどのようにしてお届けするかということが、これからの私たちにとっての大きな仕事として残っている」

県内では全国で4番目に多い746人が手術を受けたことが判明しています。弁護団は今後、県と協議しながら該当者や遺族へ個別に通知し被害回復に努めたいとしています。