無償化にすると、しわ寄せが…

由布市で給食の無償化を求めるメンバーは28日、市役所を訪れ、相馬市長に陳情書と5670人分の署名を提出しました。

相馬尊重市長

相馬尊重市長:
「1億円を超える財政負担が毎年のしかかってくることになると、ほかの財政との調整を図りながら検討しないといけない。やりたいのはやまやまなんですけど…」

メンバー:
「自治体間で格差が生じている。お金がかかるかもしれませんが、市が良い方向にむかうために無償化を望んでいる、その証拠がこの署名なんです」

相馬尊重市長
「国に対して、ある程度支援するべきと働きかけているが、どうも腰が重たい。お金があればすぐにやるのですが、将来的な財政計画を見ながら研究していきたい」

メンバー: 
「これは意思決定の問題で、どこに重点に置くのかということだと思うが」

相馬尊重市長:
「無償化にすると、どこかにしわ寄せが出る事態になる。単年度ならできるが、長いスパンで検討しなければならない」

無償化をめぐっては住む場所によって保護者の負担に差が生じているのが現状です。専門家は給食も教育活動の一環であり、機会均等の観点から国の責任で無償化すべきと指摘します。

大分大学教育学部 住岡敏弘教授:
「全額公費が支払われるのと保護者が負担するのとでは不平等は否めない。無償化の恩恵は子どもにかえってくるので、優先度は非常に高い」

外西智子代表

外西智子代表:
「地域差がどんどん出てくるので、日本のどこに住んでも、同じようにのびのび子どもがおいしい給食を食べられることになることが一番いいと思う」

政府は給食の無償化について現在検討を進めていて、6月以降に結論が示される見通しです。格差が広がらないためにも無償化する意義は大きいといえそうです。