ちょっとひととき…懐かしい“昭和の長崎”を感じてみてください。NBCライブラリーに残る貴重な映像の一コマです。

長崎市諏訪神社の秋の大祭「長崎くんち」には、「龍踊り」や「コッコデショ」などの奉納踊に加えて、もう一つ見どころがあります。
それが、「お下り(渡御)」と「お上り(還御)」です。

諏訪神社の主祭神は、諏訪大神、森崎大神、住吉大神です。
長崎くんちの3日間、諏訪・住吉・森崎の三基の御神輿は、諏訪神社の本宮を下り、仮宮(お旅所)に安置されます。

10月9日は、長崎くんちの最終日、3日間の祭りを締めくくる「お上り」の日です。三基の御神輿が諏訪神社の本宮に戻ります。

御神輿を担ぐ「守り子」は神輿守町と呼ばれる旧長崎村の各郷の人たちです。
大波止のお旅所を出発した諏訪、森崎、住吉の3体の御神輿が、「守り子」たちに引かれ進んでいきます。
県庁坂を一気に駆け上がる場面は見せ場の一つです。

昭和62年(1987)10月9日のくんち最終日。
この年の長崎くんちはハプニングも起きました。

この日沿道の人出は4万人近くにのぼっていました。

「お上り」の行列は長崎市の中心部を通って諏訪神社へ向かいますが、その途中でハプニングが起きました。

神官を乗せた馬が暴走し、先を行っていた神輿の一行に追突。
行列に参加していた男性が足に怪我をしたのです。

その後、馬は落ち着きを取り戻し、お上りの行列は予定通り諏訪神社に到着。
73段の長坂を駆け上る「盛り込み」で最後の見せ場をつくり、くんちのフィナーレを飾りました。

放送局が撮影した 長崎の映像を配信している”ユウガク”より