ちょっとひととき…懐かしい “昭和の長崎”を感じてみてください。NBCライブラリーに残る貴重な映像の一コマです。

今から34年前の1989(平成元)年9月30日、日本の客船としては当時最大・最高級のクルーズ客船が、長崎港にその姿を浮かべました。

真っ白な美しい船体のクルーズ客船の名前は『クリスタルハーモニー』
総トン数は4万9000トン、全長241メートル。

日本郵船が、米国市場向けに設立したクリスタルクルーズ社の1番船として発注したものです。

クルーズの本場、アメリカ人乗客を主なターゲットとして、内装をはじめ客室、ショーラウンジなど、船内全体がハイグレード仕様で、世界の客船の標準を上回る豪華な造りとなっています。

立神第1ドックで進水したクリスタルハーモニーは、タグボートに引かれて港の沖合へ進み、市民や関係者が見守る中、ぎ装用の岸壁に無事接岸しました。

当時、欧米を中心としてクルーズブームが始まっており、三菱重工長崎造船所にとっては、クルーズ客船分野への進出をかけた大きなチャレンジでした。
無事、進水を果たした長崎の造船関係者の喜びは、大きなものだったに違いありません。

『クリスタルハーモニー』は、進水翌年の1990(平成2)年に世界クルーズデビューしました。

その後、2006(平成18)年には、郵船クルーズにより国内クルーズ向けに改装され「飛鳥Ⅱ」と船名を変えて再デビューを果たし、先代「飛鳥」に替わって就航しました。
「飛鳥Ⅱ」は今でも、生まれ故郷の長崎港にその美しい姿を見せてくれています。
 ※ツーはローマ数字の2

放送局が撮影した 長崎の映像を配信している“ユウガク”より