5月5日の端午の節句を前に、長崎県佐世保市の染物工場では『五月のぼり』づくりに追われています。

戦国武将など、勇壮で力強い絵柄が好まれる五月のぼり。
1枚の長さは7メートル程あります。
明治時代から続く川口家染工場。

4代目の直一郎さんは、幟を手掛けて40年以上になります。
生き生きとした表情を描こうと、一枚一枚丁寧に絵筆を進めます。

川口家染工場 川口 直一郎社長:
「やっぱり顔ですよね、顔を描く時ですよね。1番緊張します。
魂を入れる、のぼりに魂を入れる。
(先代が)それが顔描きだと言ってましたんで」
生活スタイルの変化から、本格的な鯉のぼりや武者絵ののぼりを揚げる家庭は、年々減っているといいます。

川口社長:「住宅事情とか、ご近所付き合いなんかも変わってきてですね。数は多くは出ませんけど。
それでも注文がある限りはですね、一生懸命作りたいと思います」

子供達の健やかでたくましい成長を願う『五月のぼり』。
端午の節句の空を華やかに彩ります。