人口およそ30人の小さな島、五島市の黄島で、溶岩洞窟の奥深くに150年前から祀られている観音様のお祭りが行われました。

福江島の南東に浮かぶ『黄島』、海岸の断崖絶壁に溶岩でできた洞窟が口をあけています。県の天然記念物に指定されている『黄島溶岩トンネル』です。奥行きは132m。

奥は急な斜面になっていて、その最深部に石仏の観世音菩薩が祀られています。奉安は明治6年です。

延命院 山下雅真さん「ことしでちょうど150年目にあたるわけなんですけども」

天草の石工が『一刀三礼』の思いを込めて彫り上げたと伝えられており、島の習わしとして毎年、旧暦の1月17日に観音祭が行われています。

島の住民「小さか時からあったけんね。当たり前にしか思ってない」

延命院 山下雅真さん「一番喜んでいるのはお観音さんですよね。ご加護を頂いてまた今年一年健やかな一年になれば」

150年目の観音祭。洞窟の観音様はことしも静かに島民の幸せを見守ります。