アメリカ海軍佐世保基地で貨物の荷降ろし業務にあたっていた男性が、貨物の直撃で右脚の切断に至るけがをしたのは使用者の国が安全配慮義務に違反したためなどとして、約8400万円の損害賠償を求めて長崎地裁佐世保支部に提訴していたことがわかりました。

訴えを起こしているのは、米海軍佐世保基地で貨物の荷降ろしや仕分けなどの業務にあたっていた男性です。

ことし4月、長崎地裁佐世保支部で受理された訴状によりますと、2022年9月14日、午前8時ごろ、男性が基地内の倉庫でトラックから荷降ろし作業をしようと側面扉を開けたところ、荷台から約700キロの電気モーターが落下し、男性の右脚を直撃。

その日のうちに手術を受けたものの、治療のなかで右太ももを切断に至り、後遺障害等級第4級5号に該当する後遺障害が残ったとしています。

訴状では、労働者が生命および身体の安全を確保しつつ働けるよう、雇用者である国が安全配慮義務を負うと主張。

国が安全配慮義務にもとづき、開放作業に関する危険性を前提とした手順整備および周知、危険確認の徹底、教育・訓練などを講じていれば、事故は回避または少なくとも被害は軽減されたとして、治療費や慰謝料などあわせて約8470万円の損害賠償を求めています。

また、在日米軍基地で働く日本人従業者の労働組合、「全駐留軍労働組合(全駐労)」長崎支部は、今回の訴訟には関与しておらず、コメントの発表予定はないとした上で、原告の男性はリハビリを続け、現在は義足をつけて荷卸しの業務に復帰しているとしています。

第1回口頭弁論はきょう7月1日に開かれます。