「へその緒」から出たダイオキシン…わたしのせいだ

満広ちゃんが亡くなって40年が過ぎた2013年。岩村さんは大切に保管していた満広ちゃんの「へその緒」を、すがるような思いで九州大学の研究班に託しました。「これが証拠になれば、あの子も油症だったと認めてもらえるかもしれない」

結果、へその緒からはダイオキシン類が検出されました。しかし、研究班から返ってきた言葉は、岩村さんが到底納得できるものではありませんでした。―「これはへその緒に農薬か何かが付着したのではないか?」

ダイオキシン類の数値が出ているにもかかわらず、「農薬の混入」や「検体数の少なさ」を理由に、油症との因果関係は認められませんでした。