味覚がない…唾液が出ない…
ワッキーさんが患った中咽頭がん、その放射線治療を受けた場合「味覚がわからなくなる」「唾液が出にくくなる」という後遺症が出る確率が高いとされている。ワッキーさんも例外ではなかった。
味覚は少しづつ戻ってきているというが元の状態にはほど遠く、大きな声を出すと喉はカラカラに乾くという。
それでも退院から10か月が過ぎたころ、ワッキーさんは“お笑い”の仕事への復帰を考えるようになっていく。

ワッキーさん:
「一番何がやりたいか考えた時に、ぱっと浮かんだのが、相方と2人でお客さんの目の前でコントをする。これをやりたい!ってすごく思ったんですよ。その気持ちが湧いてきたときに、俺は『よしもとのお笑い芸人』だなって思いましたね。さんざん舞台を踏んでからテレビの世界に行く。僕らデビューして10年間ぐらいテレビに出られなかった。今でも舞台には立ってます。その原点に戻りたいと思ったんですね」
復帰はしたけど…わき上がる悲しみと不安
復帰一発目のネタは、激しく動いて大きな声を出す「コント応援団」。唾液が出にくくなっているワッキーさんにとっては、喉を枯らしてしまうおそれのあるネタだった。
舞台を終えたワッキーさんの心には、「復帰したんだ」という満足感と共に、この先もネタの途中で水を飲まなければいけないのか…という悲しさと不安がわきあがったという。








