みかんなどのカンキツ類をはじめとした果物や野菜に寄生し、腐敗や落下などの被害を及ぼす害虫「ミカンコミバエ」が長崎県内で今年度初めて捕獲され、県などが初期防除を行っています。

ミカンコミバエは主に中国や東南アジアなどに生息し、カンキツ類などの中に卵を産んで幼虫になると果実が腐敗・落下し、ひどい場合には収穫が皆無になることもあります。

長崎県によりますと、ミカンコミバエは6月18日に長崎市で捕獲されたのを皮切りに、7月2日までに佐世保市・諫早市・対馬市・西海市・長与町・小値賀町・新上五島町の5市3町で合わせて25匹捕獲されていて、大陸からの強い南西の風に乗ってきた可能性があるということです。

現在、農林水産省門司植物検疫所や長崎県などが連携してミカンコミバエの初期防除を行っていて、オスの成虫を引き寄せて殺すことで繁殖を防ぐ「テックス板」(誘殺板)を捕獲地点の半径2キロ円内に設置しています。

長崎県は、テックス板を発見した場合は素手で触らず、触った場合はすぐに石けんで洗い流すよう呼びかけています。