5年前、長崎市の私立高校の男子高校生が自殺した問題で、いじめを受けていたにも関わらず学校が対策を怠ったなどとして、遺族が4日、学校を運営する法人を相手取り、およそ3,200万円の損害賠償などを求める訴えを長崎地裁に起こしました。
訴えを起こしたのは、2017年に自殺した長崎市の私立高校2年の男子生徒の遺族です。

(県庁での会見)
男子生徒の母親:
「ようやくスタートラインに立つことができたと思っています」



訴状によりますと「学校がいじめ防止対策推進法に基づく対策を怠ったことで自殺という事態を招いた」としたほか、「生徒の死亡後、自殺を隠蔽しようとした上に『いじめが主たる要因』とする第三者委員会の報告を受け入れない学校の対応は違法」だとして、遺族は4日、学校を運営する法人を相手取り、およそ3,200万円の損害賠償とホームページへの謝罪文掲載を求める訴えを長崎地裁に起こしました。

男子生徒の父親:
「何ら対策をとらず、その上で認めていないというのはいかがなものかという思いがあります」

男子生徒の母親:
「正直、私たちの中では日に日に許せないという気持ちが募っています。教育機関が法律を守らないということは許されないということをしっかり訴えていきたい」
訴えに対し学校側は「まだ訴状を受け取っておらず、内容を確認できていないため、コメントは差し控えさせていただきます」としています。