2027年末、私たちの生活を長年照らしてきた蛍光灯の製造が禁止されます。しかし、家庭のLED化率はおよそ半分にとどまっています。交換費用や工事の要否など、今から準備すべきことは?

【確認しておきたい3つのポイント】
□ 使用している蛍光灯の種類
□ 器具がLED対応かどうか
□ 照明器具の使用年数

蛍光灯2027年問題とは

なぜ蛍光灯の製造が禁止になるのか?背景にあるのは「環境問題」です。蛍光灯には、水俣病の原因物質ともなった「水銀」が微量ですが使われています。水銀による健康被害や環境汚染を防ぐため、使用や排出を規制する国際的な規制「水銀に関する水俣条約」が2017年に発効されました。

条約では、電池や体温計などの水銀含有製品の製造や輸出入が原則禁止となりました。蛍光灯の一部は規制対象外でしたが、2023年11月の水俣条約第5回締約国会議で、全ての一般照明用蛍光灯の製造や輸出入を段階的に禁止することが決まりました。