売れない土地を「生かす道」

管理コスト削減のため、国はおととしから、市民団体などに管理を委託できるよう制度を変更し、利用団体などを募っています。

財務省福岡財務支局長崎財務事務所 種村陽子管財課長:
「売却できるものは売却していくということが基本のスタンス。でも売却もできない、またその暫定活用もできない、一時的な貸し付けも行うことができない財産については、『暫定活用として管理を委託する』ということで管理コストの削減を図っていきたいと考えております」

【住】管理委託制度を利用する団体や個人が県内にあるんでしょうか?
【平】今月、長崎市で斜面地の活用策を考える市民団体が九州で初めて、この制度を使って、2年間国有地の管理をすることになりました。

国有地を使って農園を作る計画です。市民団体「長崎都市・景観研究所」の平山所長に、その目的などを聞きました。

国有地を畑に その狙いは?

長崎市の斜面地で育った野菜です。市民団体では、3年前から、長崎市内の自治会が管理する土地を借りて農園を整備しています。

長崎都市・景観研究所平山広孝所長:
「ここは『中新町ヒルズ』と言います。畑にしていくことが普及すれば、自然と長崎の斜面地は畑に変わっていって、そこに人が来て、色んな人が集っていけるような斜面地であり続けることができるのではないか」

市民団体は、現在長崎市内で4か所の農園を運営しています。農園は世代を超えたコミュニケーションが生まれる場所だと平山さんは考えています。

近隣住民:
「(ん?)虫が食いよるやないかね」
長崎都市・景観研究所 平山広孝所長:
「そうこれ無農薬やけんが。でもそれがよかかなと思って」

Q:賑やかになりました?
近隣住民:
「賑やかになっとよ。楽しかとよ。(農園に)人が来なっとはやっぱり」