今月23日に開業する西九州新幹線「かもめ」の情報と舞台裏を紹介している「新幹線がやってくる」
5回目は西九州新幹線で唯一の女性運転士、諫早市出身の西尾 麻衣子さんを紹介します。
新幹線の運転席に座る1人の女性。JR九州の西尾麻衣子さんです。
西九州新幹線の運転士21人の中で唯一の女性です。
西尾麻衣子運転士:
「260km出したときは揺れないので、あまり早さを感じなかったというのが正直(なところ)なんですけど。すべってるっていうか」

2013年にJR九州に入社し、2016年からは『在来線の運転士』として勤務していた西尾さんが新幹線の運転士をめざしたきっかけ──それは西九州新幹線でした。
西尾 麻衣子 運転士:
「西九州新幹線が開業するという話が、私が『在来線の運転士』をしているときに話題になってきて…これは地元・長崎を新幹線で運転するチャンスが巡ってきたと思って挑戦しようと思いました。親を含めて地元の人が喜ぶだろうなとちょっと思いながら…」

およそ1,500人いるJR九州の運転士のうち、新幹線の運転士はわずか80人という狭き門ですが、西尾さんはおよそ4カ月間にわたる講習と試験を経て3年前、資格を取得。

ことし5月には地元諫早に新幹線運転士として ”凱旋” も果たしました。
西尾麻衣子運転士:
「私自身地元諫早を新幹線が走ることをとても楽しみにしていました。新幹線を身近に感じてもらえたらうれしいです」
西尾さんは現在、開業日に向け運転技術の総仕上げに入っています。
西尾 麻衣子 運転士:
「お客様が1人乗っていたとしても、100人乗っていたとしてもやることは変わらないと思っていて。訓練ですとか、まだやるべきことはあるので、それをすべて滞りなく終わらせて『万全の状態』で開業日を迎えたいと思います」

地元長崎で新幹線を運転するという西尾さんの夢も乗せ、西九州新幹線は開業の日を待ち続けています。