ワクチンは打つべきなのか?

「ワクチンは当初は感染自体を防ぐ効果が非常に高かったので、むしろ広げる可能性の高い若い人ほどしっかりと打って下さいーというワクチンだったが、今は感染を防ぐ効果はほとんど期待できない。今のワクチンは、あくまでも重症化のリスクのある人を守るためのワクチンに変わった」

「インフルエンザのワクチンと考え方はほとんど同じ。65歳以上であるとか基礎疾患を持っている場合に使いましょうと変わってきている」

「そもそも健康な人にとっては重症化リスクは低いので、ワクチンを打つことにそこまで一生懸命になることはない。ただしコロナの後遺症と言われているものに対し、ワクチンを接種した人では明らかに少なくなるというデータが出ている。後遺症を防ぎたいという場合はワクチン接種は意義はあると思う」

今後の感染の波は?

「少なくともこの夏の間、感染がどんどん広がっていくこと自体は間違いないと思う。それが最終的にどの規模になるのかは分からない。コロナと共存する時代にはなったがコロナが終わったわけではないということだ」

■森内浩幸さん
長崎大学病院 小児科長
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 教授
長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科 教授
長崎大学高度感染症研究センター長