■ 大水害を知らない世代へ「自分の命は自分たちで守る」

久富:
『災害が起きた場合に備えて、防災意識を高める』取り組みが市民有志によって始まっています。

東長崎地区を流れる八郎川。
水害で犠牲になった人たちを慰霊する灯ろう流しが今月17日に行われました。

小学生:
「きれいだと思いました」
「水害のことを考えたら怖い」

実行委員長を務めるのは市内に住む木村 武夫さん(43)です。

八郎川慰霊の灯実行委員会 木村 武夫委員長:
「どこにいても災害は起きる。そうなったときの基礎ができていれば、きっと自分の命は守れると」

九州北部豪雨や熊本地震の被災地で支援活動をした経験から、子どもたちの防災意識を高める必要性を感じ、3年前から防災授業に取り組んでいます。
災害が発生する前後で”どう行動すべき”なのか、中学生に考えてもらいました。

生徒:
「あふれ出すのはまだこの時間。こう行けば…」
「でも水路は溢れとるばい」

伝えたいのは、自分たちの命は自分たちで守る意識です。

木村さん:
「皆さんの命は皆さんにしか守れません。そのために大切なことは一番安全な行動を選択する避難をしてくださいということです」

生徒「土砂崩れがあったら怖いと思うので、毎日いろいろ考えています」

久富:
松尾さんは、木村さんの取り組みについてどのように評価していますか?
松尾さん:
防災を子供たちの視点で考えていくことは、長崎大水害を知らない次の世代に繋がるんですよね。水害意識を根付かせるという意味で、非常によい取組だと思います。
子どもたちを通して地域の防災を進めていこうという木村さんたちの取り組みに、私自身も連携していきたいと思います。

久富:
40年経つと大水害を知らない子どもたちが増えてきます。これから先、大雨から命を守るために大水害を知らない子どもたちへ継承していくこと、一緒に考えていくことが大切だと感じます。松尾先生、ありがとうございました。