住吉 光 キャスター:
229人が犠牲となった長崎大水害からまもなく40年となります。
NBCでは、豪雨災害から命を守るためにできることを、きょうから2日間にわたって考えます。
ゲストをお招きしています。長崎市出身で、自然災害と防災に詳しい、東京大学大学院 情報学環 客員教授の松尾 一郎さんです。


松尾 一郎さん:
よろしくお願いします。長崎県は歴史的に見ても水害が多いんですよね。


元禄時代からの大きな災害についてまとめたんですが、長崎大水害が40年前。65年前が諫早大水害で、歴史的に何回も大きな災害に私たちが襲われてるのが分かると思います。
重要なことは、40年前に起こったことが『40年間起こらなかったからもうない』かと言うと、そうではない。明日、起こってもおかしくないんです。
大事な人の命を守るためにどうしたらいいかということをですね、ぜひこの40年の今だからこそ、考えていくことが必要だと思います。

住吉:
まずは40年前の長崎大水害がどのような災害だったのか振り返ります。


1982年7月23日の長崎市。
午後7時からの3時間に降った雨の量は313ミリで、6月の1か月分に相当する雨が一気に降りました。


中島川など3つの水系で浸水・洪水被害が相次ぎ、土砂災害が県内4,457か所で発生。死者・行方不明者は299人にのぼりました。