宮崎県内に大雨を降らせている台風6号。台風は徐々に遠ざかっていますが、これからの注意点などについて、MRTの野田俊一郎 気象予報士の解説です。

野田俊一郎 気象予報士
台風6号ですが、今、九州の西の海上までも進んできている状況なのですが、この暴風域の外側に、引き続き、たくさん発達した雨雲がありまして、県内にもかかっているという状況になっています。


雨雲の様子見てみますと、次々と発達した雨雲が流れ込んでいるのですが、県内に入って山の効果もあって、県内の中で発達した雨雲もできやすくなっている状況ですし、この時間、鹿児島県内付近から一部県内の県境付近にかけて、線状の発達した降水帯もできているという状況です。

この24時間で降った雨の量を見てみますと、神門では400ミリ近い雨がたった24時間で降りました。
宮崎市の8月の平年の雨の1.5倍近い雨を観測した時間帯もあります。

その他の各地も200ミリを超えたところが多くなっていまして、これで地盤が緩みやすくなっている状況です。

土砂災害の危険度分布を見てみますと、広い範囲で警戒が必要な赤色となっています。

こうして多くの雨が降った後は、雨が弱まっても少しの雨でも土砂崩れが発生することもありますので、警戒が必要な状況です。

この後の進路図見ますと、あすにかけては北の方に台風は進んでいくんですが、南の方に雲がたくさん残っていますので、あすにかけてもこういった雲が入りやすく、雨がなかなか止まないという状況になりそうです。

あすにかけての雨や風の予想を見ます。
特に明け方にかけて、県内に活発な雨雲ができやすい状況が続く予想です。

あすの日中以降だんだん雨の方が弱まってきますが、なかなか夜にかけても止みきらないというような状況にもなりそうです。
もう既にたくさんの雨が降って地盤が緩みやすくなっている状況ですので、雨が弱くても、警戒が必要な状況が続きそうです。

今のレーダーの状況もう一度見ますと、発達した雨雲がこのように県内にかかっている状況です。

鹿児島県付近そして大分県境付近にも発達した雨雲がありまして、引き続き、今夜にかけてもこの雨の降り方への警戒が必要です。