JR九州が特急列車の走行中の地震発生を想定し、訓練を行いました。訓練では運転士が乗客を高台まで避難させる手順を確認しました。

14日の訓練は、JR日豊本線の実際の車両を使って行われ、運転士をはじめ、乗客役として行政職員や県視覚障害者福祉協会のメンバーらが参加。

「ワンマン運転の特急列車が走行中、県内で震度6強を観測する地震が発生し、大津波警報が発表された」との想定で行われました。

訓練では、沿岸沿いを走行する高鍋駅と川南駅の間で緊急地震速報が鳴り、運転士が列車を緊急停止。
そのあと、避難高台の近くまで移動し、乗客に避難誘導の協力を求めました。

(運転士が乗客へ協力呼びかけ)
「避難はしごの設置に協力していただけるお客様いらっしゃいませんか」

そして、緊急脱出用の滑り台やはしごを設置するなどして全員が列車の外に出て、高台への避難を開始しました。

14日は、緊急地震速報が鳴ってからおよそ13分で高台への避難が完了しました。

(参加者)
「実際に訓練に参加してみて、どういった避難設備があるのか、どの程度収容できるのかそのような実態が把握できたことは有意義だった」

(運転士 内村柊也さん)
「その状況状況に応じて取れる最大限の安全の方法をとって、お客様の命だけは絶対に落とさない。また、お客様は全員で逃げ切るということが乗務員の使命だと思っていますので、肝に銘じて日々の常務に取り組んで行きたいと思います」

(JR九州宮崎支社 中嶋敬介支社長)
「実際(訓練を)やってみないとわからないこともあると思います。こういうことを踏まえて各職場で振り返りをしっかりして災害に備えていただきたい」

JR九州では、こうした訓練を通して災害時に備えたいとしています。