今月、韓国で4年ぶりに口蹄疫の発生が確認されました。
過去、宮崎県内で口蹄疫が発生した直前には、韓国での発生が確認されていて、インバウンドが回復する中、関係者が警戒を強めています。

農林水産省によりますと、韓国で、今月、2019年以来4年ぶりに口蹄疫の発生が確認されたということです。

2000年と2010年、県内で口蹄疫が発生した際には、直前に韓国で発生が確認されていました。

これを受け、県は、今月12日、農家に対し継続的に口蹄疫が発生している東アジアへの渡航自粛や、農場の衛生管理区域に関係者以外を立ち入らせないようにすることなどを求めた通知を出しました。

こうしたなか、県内では、韓国からのインバウンドが回復しています。

観光庁によりますと、去年2月、県内に宿泊した外国人の数はわずか130人でしたが、今年2月は7430人まで増加。

このうち、韓国からの宿泊客は4350人で最も多くなっています。

空の玄関口・宮崎空港では…

(垣内沙耶記者)
「新型コロナの水際対策が緩和され、人の往来が戻り始めている一方、家畜伝染病の侵入を防ぐ水際防疫は続いています」

空港では、防疫マットを1階部分のすべての出入り口や2階の搭乗口通路など25か所に設置し、1日に2回、消毒液をマットに散布しています。

今後、宮崎と韓国を往来する国際定期便の再開を目指す動きもある中、空港の担当者は。

(宮崎空港ビル 林 絹子 危機管理室長)
「防疫マットの消毒液散布をずっと継続している。最近は人の出入りも多くなっているので、ますます危機感を高めて、これからも防疫の対策を徹底してまいりたい」

一方、こちらは川南町の農場。

2010年に口蹄疫を経験した牛の肥育農家の岩崎勝也さんは、農場入り口での消毒など防疫対策を徹底しています。

インバウンド回復に対する期待も大きいものの、韓国での口蹄疫発生には強い警戒感を示しています。

(JA尾鈴・肥育牛部会 岩崎勝也部会長)
「人の流れ、観光客が多くなると、どうしても口蹄疫とかそのほかの病気のリスクが上がるので気にかけている。韓国で出たというのは気を付けて、もう一段階レベル上げて、対策打っていこうと思っています」

現場だけでなく、私たち県民も警戒を強めて、消毒マットをしっかり踏むなど心掛けていきたいものです。