目にいろんな可能性を感じるからいっぱい描いてます

弓さんは、およそ1年前から本格的に絵と向き合うようになり、京都や香川で開催された美術展に作品を出展するまでになりました。

また、学校の玄関にも弓さんの絵が展示されました。

こうした経験を通して、弓さんの気持ちにある変化があったといいます。

(山那 弓 さん)
「人が怖くてずっと引きこもって、でも、やっと治ってきて、自分を出せるようになってきました、最近、やっと。自分を認めてくれる人がいると知ったことと、その自分の絵を評価してくれる人がいて、それで自信がつきました」

弓さんの作品の多くは「目」をモチーフにしたもの。

その理由を聞いてみると・・・

(山那 弓 さん)
「目が好きで、目を見るのが好きだから、人の目を直接見て話すとかは苦手だけど、目が単純に好きだからというのもあるし、目にいろんな可能性を感じるからいっぱい描いてます」

母親の佳世さんも最近の弓さんの変化をこう感じています。

(母 山那佳世さん)
「まず笑顔が増えましたね。よく笑うようになったし、それまでは、ちょっと人とかかわることを苦手な時期があったので、たくさんの人と出会うことで自分の思いをしっかり伝えられるようになった。自信がつくと、こんなに人が変わるんだなというのは、見ていて思います」

ずっと考え込んでるより行動したほうがいいな

家族やこれまで出会った人に支えられながら、絵を描き続ける弓さん。
その制作活動には、ある思いが込められています。

(山那 弓 さん)
「絵が何かにつながるなら、描いたほうがいいかなと思って。ただ、ずっと考え込んでるより行動したほうがいいなと思って。私がそうやって絵を描いておけば、みんなも大丈夫なんだ、(同じ不登校の人も)自信を持つというか勇気づけられたらなと思っています」

※MRTテレビ「Check!」5月10日(水)放送分から