子馬の出産シーズンが、終盤を迎えている宮崎県串間市・都井岬の野生馬についてです。
今年は、これまでに27頭が生まれたものの、現在、生存している子馬は5頭と生存率が、例年より大きく低下していることがわかりました。

「春駒」と呼ばれる生まれたばかりの子馬。
串間市の都井岬では、毎年4月ごろから出産シーズンを迎えます。

今年は、これまでに、例年より多い、27頭が生まれました。しかし、現在、生き残っているのは5頭だけ。
生存率はおよそ18%と、例年に比べ、大幅に低く、過去10年でみても最も低くなっています。

その理由とは…

「まだ長い冬毛が残ってます」

(都井岬野生馬ガイド 黒木隆介さん)
「春先から雨が多く、気温も低い日が多くて、今年生まれの子馬たちにとっては、すごく辛いシーズンだったと思います」

串間市の天候は、4月と6月、いずれも雨を観測した日が平年より多く、特に4月は、倍近くの19日。
このため、日照時間は、平年比で、4月が70%、6月が66%に留まりました。

長年、都井岬の野生馬を研究している宮崎大学農学部の小林郁雄准教授は「雨が多く、気温が低かったため、弱い個体が死んでしまったのでは」と指摘します。

国の天然記念物にも指定されている都井岬の野生馬。その頭数は、変動を繰り返しながら、100頭前後で推移しています。

小林准教授は「群れ全体の頭数は維持しているので、減少の心配はない」としています。

小林准教授は「都井岬の野生馬は、自然環境の中で、群れを存続させることが重要。人の手を加えない形で、保護していることを理解する必要がある」と話しています。