ホルムズ海峡の封鎖をめぐり、深刻な供給不足に陥っているのが原油を蒸留して作られるナフサです。
ナフサは、様々な製品の原料となっていて、私たちの生活にも影響が広がっています。現場を取材しました。
住宅などの塗装工事や防水工事を行う宮崎市の嶋末塗装店。
ナフサの供給不足に伴い、先月中旬以降、仕入れ先から、製品の値上げの連絡が相次いでいます。
(嶋末塗装店 嶋末 武 社長)
「シンナーについては、各社20%からいちばん大きいところでは80%の値上げ、この業界に入って20数年になるが、このような形は経験がない」
当初、値上げは、塗料を薄めたり刷毛を洗浄したりするシンナーが中心でしたが、今ではその他の製品にも拡大。
また、値上げだけでなく、受注停止の連絡も相次いでいます。
(嶋末塗装店 嶋末 武 社長)
「(養生用の)ビニール関係も出荷制限がかかっている、シーリング剤についても出荷制限と価格の上昇、発注依頼をかけても納期未定という回答がきている」
資材が入手できない場合は、工事を請け負うことができなくなるほか、材料の値上げを価格に転嫁できない可能性もあり、嶋末社長は、今後に不安を募らせています。
(嶋末塗装店 嶋末 武 社長)
「(値上げ)前に見積もりした現場を5月とかに施工になってくると、価格(採算)が合うのかなという心配、そもそも材料が入るのかなという心配、工期の遅れがいつまでという約束ができないような状況が起こりうる」
ナフサ不足は、塗装業以外でも深刻です。
(都城支社 武澤直穂記者)
「ユニットバスの新規受注停止を受け、住宅のリフォームを手がけるこちらの会社でも不安が広がっています」
住宅のリフォーム工事などを手がける都城市のフカミナトリフォーム&ペイント。
13日、大手住宅設備メーカーの「TOTO」からユニットバスなどの新規受注停止の案内が届きました。
(フカミナトリフォーム&ペイント 深港洋人 社長)
「『えー!』という、我々も驚き。最初は。でも、怒りのぶつけようがないので」
ユニットバスは、壁や天井のフィルムの施工にナフサを原料とする接着剤が多く使われています。
会社には、15日朝も、別の大手住宅設備メーカーから、納期や数量の調整を知らせる文書が届きました。
(フカミナトリフォーム&ペイント 深港洋人社長)
「メーカーさんにお願いしますと発注しました。が、作ってもらえないので、お客様のリフォームも着工できない、何もできない」
深港社長は、新たな注文があった場合、メーカーの新規受注が再開するまで待ってもらうしかないとしています。
(フカミナトリフォーム&ペイント 深港洋人社長)
「正直、建設業界は職人不足からきて、資材も徐々に高騰していって、その中でも利益率を削ったりとか、切磋琢磨して、工夫してやっている中で、息の根を止めるような、物が入らないというのは何もできないので、まさか、ここまで来るとはというのが本音」
国内需要の多くを中東からの輸入に頼っているナフサ。県内でも、様々な産業に不安が広がっています。
今回のような状況が長引きますと、住みたいと思っている時期までに完成しない場合や、予算オーバーとなる可能性もありますので、住宅を発注する施主側にとっても状況は深刻です。
ナフサは、プラスチック製品の原料で住宅だけでなく、様々な場所で使われていますので、さらなる影響の拡大が懸念されます。







