宮崎県は、1日に都城市で見つかった野生のイノシシ2頭について、豚熱の感染が確認されたと発表しました。
これで県内で見つかった豚熱に感染した野生イノシシはあわせて20頭となりました。

家畜防疫の専門家は、農場への感染を防ぐため改めて防疫の徹底を呼びかけています。

県によりますと、1日、都城市高崎町の林地で死んだイノシシが、また都城市の農場跡地で衰弱したイノシシが発見されました。
検査したところ、豚熱の感染が確認されたということです。

これで県内で見つかった豚熱に感染した野生イノシシはあわせて20頭となりました。

豚熱について、家畜防疫の専門家は、今後も感染が広がっていくとしたうえで、畜舎での防疫態勢の徹底を訴えます。

(鹿児島大共同獣医学部 末吉益雄特任教授)
「野生イノシシへの感染が広がっている、その広がりのスピードを抑えるために経口ワクチンをまいている。だけど、野生イノシシの感染をゼロにするのは不可能。遅くしている段階のうちに養豚場の守り、囲いをしっかりしてほしい」

末吉特任教授は、ウイルスはイノシシだけではなく、小動物や鳥、それに水や人が運ぶと指摘。
これから登山やトレッキングなど、山のレジャーが活発になるシーズンなだけに、一般の人たちも気をつけてほしいと呼びかけます。

(鹿児島大共同獣医学部 末吉益雄特任教授)
「土の中にウイルスの塊があると、車で200キロ、300キロと平気で移動しまうことがあるので、消毒液を持っていくのは難しいでしょうが、靴の裏の泥を落とす、そういった意識を持ってもらえば効果があると思う」

県は引き続き、国と連携して農場での発生防止対策を実施することにしています。