資源循環の取り組みです
味の素冷凍食品は、宮崎県えびの市の農家らと連携して、ギョーザを製造する過程で出る食品残さを資源化し、循環させる取り組みを始めました。

(垣内沙耶記者)
「食卓でおなじみの味の素のギョーザに、えびの市産のキャベツや国富町産のにらを使って資源循環の取り組みが始まります」

国産の肉や野菜を使用している「AJINOMOTO ギョーザ」。

味の素冷凍食品は、20日、えびの市で記者会見を開き、えびの市の企業や農家、それに行政と連携し、ギョーザの製造に関して資源循環に取り組むことを発表しました。

(味の素冷凍食品原材料部 高橋政光部長)
「持続的な農業を続けていくためには、他の環境に負荷をかけるようなものを作るのではなくて、地域内でいろいろものを回すということは環境負荷を低減できる取り組みかなと思っている」

循環の仕組みは次の通りです。

味の素冷凍食品は、今月から、佐賀県の九州工場で製造するギョーザに使用するキャベツのうち7%をえびの市の立久井農園から、ニラのうち5%を国富町のサンロード出荷組合から調達。

そして、九州工場でギョーザを製造する際に出たキャベツの芯などの残さを、えびの市で年間およそ3万2000頭の豚を出荷しているレクストに提供します。

レクストは、その残さを飼料として活用し、養豚から排出されるふんでたい肥を製造。それをキャベツやニラの生産者に提供することで、資源循環を実現させます。

(立久井農園 立久井友文営業課長)
「昨年の秋口に、試しにレクストさんのたい肥を使って栽培したところ、感覚でいうと倍くらいのいいものが出来たと感じている」

(味の素冷凍食品原材料部・高橋政光部長)
「こういったことに、リスクはありながらもチャレンジしていただけるような意欲的な生産者が、えびの市の生産者でいらっしゃったことが(取り組みが実現した)1番大きな要因」

今回の仕組みで製造されたギョーザは、来月から再来月には店頭に並び始める予定だということです。