来年度末に閉校することが決まっている宮崎県諸塚村の小学校では、新入生1人だけの入学式が行われました。
諸塚村の荒谷小学校。
ピカピカのランドセルを背負って入場したのは、新入生の甲斐慶大君です。


式では、南薗政幸校長が「上級生や地域住民の話をしっかり聞いて、いろいろなことにチャレンジしてください」とあいさつ。このあと、在校生9人が歌やダンスで慶大君を歓迎しました。


慶大君が学校で楽しみにしていることは…
(荒谷小学校 甲斐慶大さん)
「ぼくは勉強が大好きです。数字の勉強が楽しみです」

9日は地元住民も式に出席し、慶大君の入学を祝いました。
(荒谷小学校出身の住民)
「自分たちも誇りを持って荒谷小学校に入学したので、慶大君も誇りを持って入学してもらいたい」

新たな仲間を迎えた荒谷小学校ですが、児童数の減少に伴い、来年度末に閉校することが決まっています。
(荒谷小学校6年 黒田和奏さん)
「(慶大君と)昼休みで楽しい思い出を作れたらと思う」

(新入生・甲斐慶大君)
「ブランコとか、うんていとか、ジャングルジムで(みんなと)遊んでみたい。かっこいいお兄さんになりたい」

(慶大君の母 千枝さん)
「閉校前で少し悲しい気持ちもあったが、地域のみなさんと一緒になった入学式ができて、本当に良かったと思う」

来年度をもっておよそ140年の歴史に幕を閉じる荒谷小学校。
閉校を迎えるその時まで校舎には元気な声が響きそうです。

荒谷小学校はピーク時の1948年には148人の児童がいたということで、閉校後は、諸塚小学校に統合されることになっています。