宮崎県内で優れた環境保全活動を行う個人や団体を表彰する「MRT環境賞」。今年度、受賞した方々の取り組みをシリーズで紹介します。
1回目は「SDGs環境大賞」に選ばれた川南町の松浦勝次郎さんです。
松浦さんは、国の天然記念物に指定されている川南湿原で、長年、保全活動に携わっています。
30年前以上からほぼ毎日、川南湿原に足を運んで保全活動に携わる
(松浦勝次郎さん)
「今は1月の下旬に全面草刈りして、刈った草は全て外に搬出して、そのあとに火入れ、野焼きをして春の芽吹きを待っている状態」

川南町の国道10号線沿いにある広さ3万3000平方メートルの川南湿原。今は枯草が広がっていますが、春から秋にかけては、およそ300種の植物がさまざまな表情を見せてくれます。


ここに30年以上前からほぼ毎日足を運び、保全活動に携わっているのが町内に住む松浦勝次郎さん(72歳)です。
(松浦勝次郎さん)
「湿生植物は草原の植物と違って環境の変化にものすごく敏感なんですね。1年で消えてしまう」

松浦さんは、町が管理できない部分を補う形で個人的に保全活動をスタート。
2003年には「川南湿原を守る会」を設立し、事務局長として草刈りや火入れ作業を継続しています。
また、2018年に県内で開かれた全国草原サミットで事例を発表したほか、小中高校生に向けた環境学習や調査研究のサポートなどにも取り組んできました。
