台風10号により宮崎県内各地で突風被害が相次ぎましたが、このうち、宮崎市佐土原町と宮崎市赤江から柏原までの突風は、気象台が竜巻と推定しています。

実は140年以上前に、宮崎市の宮崎小学校で児童16人が亡くなる竜巻被害がありました。
学校に残る石碑がその悲惨さを伝えています。

(宮崎小学校 大垣雅史教頭)
「これですね、『つむじ風』と書いてあります」

宮崎小学校にたたずむ石碑。1881年、明治14年9月に竜巻が発生し、16人の児童が亡くなったことを伝えています。

当時、県内には、今回と同じように台風が接近していました。

学校には、そのときの様子を表した絵も残されていて、「旋風のため校舎倒壊、児童十六名圧死さる」とつづられています。

その様子は学校の歴史をまとめた冊子にも・・・

「天中真っ赤となり一本の竜巻が『あっ』という間もなくすぎ去り、校舎一棟の内、四分の一くらいを残し倒壊させたという」

学校では、今後、この石碑を活用して防災や命の大切さについて児童に伝えていきたいとしています。

(宮崎小学校 大垣雅史教頭)
「(石碑は)いつ命に関わるような災害が起こるかは分からない、だから、みんな気をつけるんだよというようなことを伝えてくれてるんだと思います。今、防災教育とかもしておりますけれども、子どもたちが命について考えるきっかけになるかなと思います」

私たちの身近なところで発生した災害について知ることが自分の身を守る一歩となりますので、この石碑が果たす役割は大きいものがあります。