西日本を中心に津軽三味線や民謡の一門を築いた「村上三絃道」。
その宗家の村上由哲さんが、今月10日、がんで亡くなりました。

一門は、18日、宮崎市でコンサートを開催。
村上さんの娘で3代目家元の由宇月さんが伝統芸能を伝えていく決意を新たにしました。

「村上三絃道」の宗家、村上由哲(むらかみ よしのり)さんは、1990年、津軽三味線を九州に伝えた父から当時28歳の若さで2代目家元を継承。
一門とともにおよそ30年にわたって、津軽三味線や民謡の普及に取り組んできました。


(宗家・2代目家元 村上由哲さん)
「この三味線の音は不思議な音で、魂に響く、力強い元気の出る、そんな音色なんだそうです」


2019年にがんで余命半年と宣告されて以降も、ステージに立ち続けた由哲さん。
今月10日、肺腺がんのため、62歳で亡くなりました。


18日、宮崎市民文化ホールで開かれた「伝統音楽を楽しむ会」。
「村上三絃道」が毎年開催しているコンサートで、300人の観客が詰めかけました。


冒頭、由哲さんの長女で、2019年に家元を継承した3代目の由宇月(ゆうづき)さんが思いを述べました。

(3代目家元 村上由宇月さん)
「母は人に音楽で喜んでもらうことが何よりの喜びでしたから、きょうは悲しいだとか、さみしいだとか、そういう気持ちよりも、皆さんに元気をお届けできるように私も一生懸命頑張りますし…」


コンサートでは、村上三絃道の一門およそ50人が多彩な演出でステージを盛り上げました。
そして、3代目家元の由宇月さんも歌声や演奏を披露。
演奏された曲の中には、かつて由哲さんが公演でよく歌っていた思い出の曲もありました。
(♪津軽じょんがら節旧節)


公演直後、由宇月さんはファンへの感謝を語りました。

(3代目家元 村上由宇月さん)
「舞台では泣かないと決めていたんですけど、最後我慢になりませんでした。たくさんの方に応援していただいて、これからも一生懸命頑張りたいと思います」


(観客)
「娘さんがお母さんの死を乗り越えて、こういった演奏を成功させたいという気持ちが強かったんじゃないかと思う」

由哲さんが伝えてきた三味線の音色は、未来へ受け継がれます。

(3代目家元 村上由宇月さん)
「母の笑顔で歌っている、輝いている姿が頭の中にありながら歌った。伝統芸能をやり始める人をもっと増やさないといけないと思っている。なので、残すだけではなくて、広めていく、楽しさを伝えていくというところにも挑戦していきたいなと思っている」

※MRTテレビ「Check!」8月19日(月)放送分から