佐賀県で捕獲された野生のイノシシが家畜伝染病の豚熱に感染していたことが、6日、分かりました。
野生のイノシシへの感染が確認されたのは九州では初めてで、これを受けて宮崎県や畜産団体などが緊急の防疫会議を開き、今後の対応を確認しました。

(宮崎県畜産局 河野明彦局長)
「危機感と緊張感を持って対応できるように準備を進めていただきたいと思っております」

緊急の防疫会議には、県や畜産団体、それに猟友会などが出席。

佐賀県唐津市で、先月30日と今月3日に捕獲された野生のイノシシを検査したところ、豚熱への感染が確認されたことや、その後、捕獲場所の消毒が行われたことなどが報告されました。

豚熱は、強い伝染力と高い致死率が特徴で、野生のイノシシへの感染が確認されたのは九州では初めてです。

県内では、およそ350農場で80万頭の豚が飼育されていて、県は、6日、農家に対し、改めて防護柵の見直しなど対策を徹底するよう、文書で通知したということです。

(みやざき養豚生産者協議会 長友浩人会長)
「生産者としては、自分の農場は自分たちで守るということを念頭において、あとは行政との連携の中でいかに情報を早めに落としてもらって、今の現状がどういったことになっているのか、把握を徹底していきたい」

県は、野生のイノシシについて、年間400頭を目標に豚熱の検査をしていますが、今年度は、6日現在で32頭を検査し、全て陰性だったということです。